例文はやや古いかも、ですが、深く英文読解を学べます!【英文解釈教室】は古典的名著

スポンサーリンク

英文解釈の古典的名著英文解釈教室のご紹介をします。

著者:伊藤和夫著

出版社:研究社

どんな本か?

駿台予備校の伊藤和夫氏により執筆された、1977年発売の本書は「難関大学受験のバイブル」とまで言われた古典的名著です。

その後、1997年に改定版が出版され、2017年に新装版が出版されています。

新装版では、「例文の構造解説部分を大幅に増やした」とのことですが、既に亡くなられている伊藤氏の著書を改定し、伊藤氏の名義で出版されることへの批判があるようですね。

が、例文などはオリジナルの版と同じものが掲載されています。

※ちなみに私は、オリジナルの英文解釈教室を読みました。新装版については、サンプルを流し読みしています。

さて。

本書では、全体的に見て、確かに難しい例文が並んでいます。

が、実際に大学受験や英語原書などを読むと、基本的な英文法書では詳しく解説されていない「省略形」「倒置形」に出くわすことがあり、それらに対して本書では、応用編だけれども実践的な英文を解釈するための考え方がしっかりと書かれています。

私自身、本書を通読後に英語原書を読んでみて、意味を取ることができる箇所がかなり増えたことを実感します。

留意点

恐らく、本書で取り上げられている例文は、論文、大学入試問題などから4~5行分を抜き出して取り上げられているのでしょう。時折、前後の文脈が分からないがゆえに「文意が取りにくい文章」が存在します。

それゆえ、1つの文章にあまりに悩み過ぎずに、ある程度考えて(一度考えてみることは極めて大切!)みた後、解答を見ながら解釈を深めてみても良いのではないかと思います。

また、例文で使われている単語の意味についても、いわゆる普通に覚えている意味とはかなり違った意味で用いられており(多分、前後の文章があれば、文脈からある程度意味が取れるのでしょうけど)、悩みまくっても分からないことがありましたので、悩み過ぎに注意が必要です。

また、タイトルのとおり、1977年刊行の本なので、掲載されている文章は、若干古めかもしれません。

が、大学受験では、結構古めかしい文章が出ることはありますし、古典的な英語原書の名著でも古めかしい表現が見受けられますので、本書を読むことが無駄になることはありません。

オリジナルと新装版について

1977年出版のオリジナル版では、そういった「難しい単語」や「意外な意味で使われている単語」の注釈(日本語訳)が、各例文のページの下の欄に補足的に書いてあって重宝したのですが、新装版では無くなっています。

電子辞書などを片手に読み進めてほしいのかもしれませんね。

さて、上述の通り、

今回の私の書評は、オリジナル版でのものです。

よって、新装版では、英文構造解説が充実しているけれども、単語の補足解説が無かったり、といった違いはあります。

が、これら2版は大きく変わらず、「難しめの」「実践的な」英文解釈ができる本です。

大学受験用だと、もう少し新しい例文が掲載された本も出ていますので、私は特に本書 英文解釈教室 を「英語の原書を読む」ための英文解釈力を鍛えるために「おすすめ」します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました