ウエルスナビを創業された柴山和久さんが「これからの投資の思考法」という本を書かれています。
ひと言で言うとこの本の主張は、
「長期・積立・分散投資をしよう」
ということです。
そして本書では、その理由がしっかりと書かれています。
それは。
まず前提として「人間の脳は資産運用に向いていない」こと、すなわち人間は「損をすることが大嫌い」で、しばしば正しい投資行動ができないそんざいである、という点があります。
そのため、資産運用するには、
① 長期投資(10年以上、できれば20年以上)が大切である
実は、過去25年で5回もの金融危機がありました。
アジア通貨危機、ルーブル危機、ドットコムバブルの崩壊、リーマンショック、ユーロ危機です。
このうちの、「ドットコムバブルの崩壊」と「リーマンショック」が特に大きな危機だったのですが、
仮に、1992年以降で、どの時点から投資を開始したとしても「そこから10年間資産運用をつづけていれば」リターンはプラスとなったのです。
※米国株投資中心の、分散投資の場合です。日本株だけの投資だと、状況は厳しいです。
② 分散投資すること
株式、債券、不動産、金などをいろいろな国に投資することでリスクが下がります。
例えばリーマンショックのとき、株式は暴落しましたが、米国債や金は上昇したそうです。
※ただ、様々な商品に手を出さず、「株式だけに投資すること」が一番良いと主張する書籍もあります。
3)積立投資すること
世界分散投資する場合、ドルなどの外貨で投資することとなります。この場合、為替レート変動による為替リスクがあります。
また、株価そのものも変動します。
「相場が下がると、あせって売ってしまう」という陥り勝ちなワナを避けるため、言わば機械的に投資し、リスクをコントロールするため、この積立投資をしようということです。
この、長期、積立、分散という手法について、実は富裕層のプライベートバンクでも基本的に同じ考え方で運用されているようです。
リスクをコントロールし、より高い確率で資産を増やす方法として、定番と言えるのです。
※柴山氏の奥様のご両親(アメリカ人)が、長期・積立・分散投資により、プライベートバンクと付き合えるくらいの資産を築いているとのお話は、驚きでした。
もちろん本書は、これ以外にもいろいろと深い内容が書かれていますが、主な主張は上記の通りです。
資産運用をお考えの方は、本書「これからの投資の思考法」が参考になるのではないでしょうか。
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