経済学において想定されている「経済活動をする人」とは、合理的で常に最適な選択を行なえる存在だとされています。
何と、合理的で冷静な人が行う行動を基準に「経済学」は構築されているのです。。。
まさか!
そんなはずはありません。
人は、感情的な動物で、不合理な行動をする生き物です!
それは、行動経済学で、これでもか、という程書かれています。
今回は、チャールズ・エリス氏が、名著「敗者のゲーム」で語っている印象的なことばをピックアップし、シェアさせて頂きます。
まずは。
投資を行う際、次のようなことをされた経験はありませんか?
・統計的な確率を無視する。
例えば、確率的には勝てるわけがないギャンブルをすることです。
冷静に考えれば、胴元が一定の割合の場所代・管理代を取るわけですから、ビギナーズラックの如くたまたま勝てることがあるかも知れないけれど、続ければ続けるほど、「大数の法則」の如く期待値に回帰、すなわち負けるのです。
・勝ちが続きだすと、それが半永久的に続くかのような錯覚に陥る。
株式で儲けを出していると、さらに強気になって、予定外に投資してしまったことはありませんか?
実はこれって、高値買いであるケースが多いのです。
歴史的にみて、数限りなく、このような「錯覚に基づく行動」が繰り返されてきました。
・私たちは、現実を冷静に見つめるのではなく、自分の当初の判断を補強する材料ばかりを求めたがる。
人は、自分の判断、信念と現実が異なると、現実を無視して信念を正当化しようとします。
・半ば思い付きで選んだデータを、将来的な判断のためのベンチマークとして使ってしまうこと。
書かれている通りです。
たまたま得た、客観的な裏付けの乏しいデータが一人歩きしてしまうのです。
・新しい情報に過剰反応すること。
典型的なのは、ちょっとした株価の下落に慌てて、株価を手放してしまうことです。
株式の売買を繰り返せば繰り返すほど、手数料がかかり、利益が減ります。また、最安値で株を買い、最高値で株を売るようなことは、常人には至難です。
・自分は、他の投資家よりも多くを知っているという錯覚に陥ること。
様々な書籍を読んだり、経験したことで、自身は経験豊富だと思い勝ちですが、市場には、百戦錬磨の機関投資家が溢れており、生兵法のノンプロの私たちは、変に戦略を駆使しようとしても、カモられるのがオチです。
いかがでしょうか?
皆様にもいずれかのご経験がありませんか?
私は、すべての経験があります。
投資においては、
・客観的で冷静でいられる範囲を逸脱してはならない。感情的になっては、投資での成功はあり得ない。
ことを肝に銘じて投資をすることが大切だということですね。
今回は以上です。
ご参考になれば幸いです。
「敗者のゲーム」は、参考になりますよ!
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